はじめに
平成25年(2013年)10月28日、環境省による浮体式洋上風力発電実証事業(平成22~27年度(2010~2015年度))において、戸田建設株式会社を代表とする受託者グループは、漁業に関わる方々や地元の皆様のご理解・ご協力のもと、長崎県五島市椛島沖にて世界初のハイブリッドスパー型(細長い円筒形のスパー型浮体の下部をコンクリート、上部を鋼で構成した浮体形式)である2MW級の浮体式洋上風力発電施設(はえんかぜ)の設置に成功しました。
その後、運転・試験・保守を含めた浮体式洋上風力発電施設の本格的な運用について知見を深めるとともに、周辺海域の海洋生物や、生活環境への影響調査を継続し、漁業協調型の浮体式洋上風力発電の確立に向けた実証を行いました。実証事業により、浮体式洋上風力発電施設(はえんかぜ)は、安全で環境への影響が小さく、生物多様性に貢献する発電施設であることが確認されました。
平成27年度(2015年度)に椛島沖での2年間の実証運転を終え、約10km離れた五島市福江島にある崎山沖約5kmの洋上に移動しました。平成27年度(2015年度)の事業終了後は、五島市再生可能エネルギー基本構想のもと、浮体式洋上風力発電の普及促進を目指し、五島市と、当社の100%子会社である五島フローティングウィンドパワー合同会社が共同で、「崎山沖2MW浮体式洋上風力発電所 (はえんかぜ) 」として民間事業による実用化を実現し、現在も運転を継続しています 。
発電時の画像